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― アスペクト ― 西洋占星術でアスペクトと言えば、天体間のアスペクトを指すのが一般的です。サイン同士のアスペクトもありますが、鑑定する際は、天体、 アングルのアセンダントやミッドヘブン、恒星、パートオブフォーチュンのようなロットに対するアスペクトを考慮するケースが多いと思います。 天体同士がアスペクトを完成するとき、例えば完全な60度(セクスタイル)を形成するときは必ず、それぞれの天体は2つ隣のサインにあります。これは360度を12分割して各サインに割り当てているのですから、当然のことです。蟹座27度の月は乙女座27度の金星と60度の関係にあります。ここで、金星が天秤座1度にあるときをどう解釈するのか、となると、天体のオーブとサイン同士のアスペクトの解釈の仕方で少し意見が分かれてしまうようです。しかしここではそれはあまり問題でなく、大事なのは月は順行して、その後天秤座の金星と60度のアスペクトを完成させるという事実だと思います。 占星術でもっとも重要なことの一つは、天体の運行を考慮することだろうと思います。というのは、天体の運行から過去と未来を読み取るからで、これは占星術の存在意義そのものに関わることだと思います。これからアスペクトを完成(接近〔アプライ〕〕するのであればそれは未来に起こること、すでにアスペクトを完成させた後で天体が離れつつある(分離〔セパレート〕)のであればそれは過去の出来事として読み取ります。 天体間アスペクトの歴史は古いです。 時代・地域・著者などの違いにより、天体間アスペクトの解釈に相違がありますが、ヘレニズム期のギリシャ占星術には、天体間アスペクトによる吉凶の解釈に当時の哲学がにじみ出ています。天体間アスペクトを扱う本は多数ありますが、その一部をここに掲載しました。 ・1世紀 Dorotheus of SidonのCarmen Astrologicum ※天体間アスペクトの解釈が天体ごとにたっぷりとまとめられています。具体的な鑑定の説明でも、天体の運行が重視されているのがわかります。 ・2世紀のプトレマイオス(Cladius Ptolemy)のTetrabiblos(p.113-115)。 ※接近と分離で、天体のオーブを考慮していたことが文意から読み取れて興味深いです。 ・3-4世紀 Julius Firmicus MaternusのAncient Astrology Theory & Practice: Matheseos Libri VIII ※天体間のアスペクトについて原書の肝心な情報を確認できない箇所があります。注釈にもその記載があります。写本や翻訳本が伝言ゲームのように間違えてしまう危険性をはらんでいることがよくわかる一冊です。 * 該当箇所の例:Liber Sextus のVI,[The Moon Trine The Sun] (JustUs版の場合p.172)。太陽と月のアスペクトは占星術では最も重要な項目の一つだけに残念です。完全な状態で古書が残る方が稀ですから、3-4世紀頃に書かれた本について、あまり無理も言えません。それでも3-4世紀頃の情報を掌握する上で、本書は貴重です。2006.8.31.追記 ・10-11世紀 Al-Biruni の The book of Instruction in the Elements of the Art of Astrology(446) ※サイン同士のアスペクトを重視することを明言。アスペクトが完成するサインの関係を重視。 ・11-12世紀 アブラハム イブン エズラ(Abraham Ibn Ezra)のThe Beginning of Wisdom (p.119) ※サイン同士だけでなく、天体間アスペクトとオーブを重視しています。 ・13世紀 グイド・ボナタス(Guido Bonatus)のLiber Astronomiae Unit Four(p.13, p.85 他多数) ※p85は、牡牛座26度のボイドの月が、双子座に移動した後魚座5度の金星とアスペクトを完成させる事例です。 最後に。。。合(Conjunction)とアスペクトを区別している文献は多いです。それは、合が特別な意味を持っているからですが、天体同士が光を重ね合わせること、蝕になることはめったにありませんので、完全な合は特別な出来事になります。二つの天体の位置が黄道の北と南とで解釈が異なります。 2006年8月25日新規 8月31日更新
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