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【スターメディア通信】 2014.6.29.第54号
I.  時事情報を読む
II. 許しや癒しの機会
III. 通信講座 演習その2
IV. 難しいと思った本 … 予言占星学I,II、Christian Astrology
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I.  時事情報を読む
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*** 6月18日の東京都議会でのやじ(暴言)***

占星術でモラルと言えば、金星と土星の組合せが代表的です。ここでいうモラルは性に関するものだけでなく、社会性に関連した一般的なモラルも含まれます。この2天体は責任感も表します。酷くルーズで自己中になること、誠実に責任を持って事に当たるという両極のことをこの同じ天体が表しもします。本人が意思によりどちらかを選びます。

2014年の春分図の土星に対してトランジットの金星がオポジットになったこの日、都議会である議員が一般質問中に数人がヤジのような暴言を飛ばしました。ドミサイルの金星がペレグリンの土星とオポジットで分離した後のことです。大体、分離した直後に起こる対立や問題は簡単には収束しない事が多いですが、この件もチャートではその状態です。

この金星と土星を古典占星術で読むと、互いに相手のディスポジターです。金星のタームが土星、さそりの土星では金星がトリプリシティのルーラーです。このディグニティの交換は互いにある程度相手の存在をを認めていますが、オポジットなので真っ向から対立する関係です。金星はさそりではデトリメントですから、この対立では金星に示される人は土星に示される人により落胆させられる体験をします。土星に示される人はデトリメントの金星の影響を受けて心中穏やかではなく、第10、第11ハウスに関与することから社会性が問われます。これは日本の社会に根付く年上の男性と若い女性の間に象徴されることの多いモラルの問題を表に引き出します。

これはトランジットから読んでいますが、元々春分図に出ている事の一つがこの時期に起きたのに過ぎません。春分図では地方議会の議員を表す金星がみずがめにありこれからさそりの土星とスクエアを形成するところだからです。この出来事は今後秋に、内閣と自民党の支持率の低下の際に、主たる要因ではないものの少々根深く長く影響するでしょう。

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II. 許しや癒しの機会
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人を苦しめるとか傷つける体験は私自身しています。自らに対しては管理が疎かになり慈しみが足りないことがあります。自己愛の不足です。他にもいろんなことがありますが、おそらく多くの人がこの類のことを体験していると思います。

悪いとわかりながら実行した悪事は禍根を残します。問題があるのに自分の事ばかりで大事なことに気付けないのは、他への愛情が不足しています。

このような一連のことをなかったことにすることはできません。人は自分が蒔いた種をいつか刈り取らなければならないからです。そしてこの刈り取りを通して本人が成長していくことが必要です。

この刈り取りを十分にすると、許しと癒しは単体で起こることもあれば、セットで実現することもあります。いろんな形やタイミングで実現します。セットの場合、例えば自分が犯した過ちで苦悩している場合に、相手に許されることで苦悩から解き放たれ、精神面で癒しを体験します。その結果、体調までよくなることがあります。


さて、スターメディア通信の第51号では中傷について書きました。被害を受けた人が中傷した人を適切に許している場合に、おそらくこの許した人は過去のある出来事の刈り取りの一つがある程度終わっていることでしょう。

ここで問題は中傷した側です。悪事の代償として刈り取りをしますが例えば先の被害者とは別の人から、自分がやった中傷の害に相当する害が持ち込まれ、苦労を体験します。これは逃れることはできません。

しかしながら、この刈り取りで生じる苦労をほんの少しだけ軽減する方法があります。これは哲学や世界観の話ではなくて、あくまでも占断上の話です。中傷で人を苦しめたのと逆のことをするのです。

どうするのかというと、誰かの苦悩を軽減すること、心の傷を癒すことです。このたった一人の一つの傷を癒すことがなんと難しく、時には年月を要することか。一度取り組むとその難しさを痛感するかもしれません。

これが簡単にできないので、できることからやろう、ということであれば、日に一度、ささやかでも誰かを励まし、時には楽しく笑わせ、元気付けることが一つの方法となるでしょう。しかしこれさえも時として難しいことがあります。自分の精神面がそうなりきれないことがあるからです。この場合は、自分を慈しみ、自らを鼓舞することから始まります。

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III. 通信講座 演習その2
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5月29日に『演習その2』が登場しました。
初級編I、II、演習その1を受講している方が受講できます。

すでに受講中の皆さん全員から共通して言われているのは、『難易度が高くなった』です。そうなんです。どんどん実占に近づいていきます。実際の占断で自分を信頼してくださるお客様は、必要性からもっと詳細や難しい事を聞いてくることがあります。

具体的に読みとっていく演習は実力を底上げするのに打ってつけです。
初級編でみっちりと勉強していればこそできることです。

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IV. 難しいと思った本 … 予言占星学I,II Christian Astrology
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*** 予言占星学I,II ***
はじめて予言占星学を手にしたとき、コンパクトにまとめられているので簡単に読めるだろうと私は思いました。ところが実際に読み始めると大分難しい。正直に書きますがはじめて読んだ時、プライマリーディレクションの原理は、読んでもさっぱりわかりませんでした。なんとなく概要を理解できそう気はするのですが、肝心な座標と天体の位置が頭の中で正確につかめなかったからです。

相当に注意深く、図を描きながら読むことになりました。
何度も何度も繰り返し読み直した箇所があります。
この本が和訳されていたのは、本当に幸運でした。

*** Christian Astrology ***
今でも洋書を読む時は、辞書を常に引いています。時間がかかります。

はじめて Christian Astrology を読んだ時、エッセンシャルディグニティの表でタームの度数とフェイスの度数については、何度から何度までなのか、奇妙なほど繰り返し読み方を確認しました。数年間に何十回も確認していたせいか、新しくイギリスで出版されたホラリーのある洋書では、同じ表のエグザルテーションの度数の読み方が間違っていることにすぐに気づくことができました。おかげでマンデンに関する占断を間違えずに済みました。

Christian Astrologyで心底難しいと思った箇所の一つはBook3のアセンダントのオブリークアセンションでした。はじめて読んだ時本当に私は何なのか理解できませんでした。Christian Astrologyはホラリーもネイタルも一度さらっと読めば詳細が分かると言う人がかなりいるのですが、本当?知ったかぶりしてない?と思うことがあります。


勉強は占星術に限らず、等身大の自分を受け入れ、客観視することが不可欠です。読書や勉強で虚栄心にかられてわかったふりをするのは無駄です。この姿勢は人から教えてもらう場合も同様です。虚栄心は本人に妙な緊張感と疲労感を生むことがあります。早く勉強が進んでいるように見せかけても、核心の理解が進みません。虚栄心があるのでアドバイスが理解できません。我流で間違いだらけのまま自分はできる、正しいという自己主張だけ強まります。この状態では、人はその人が本当に間違えていても一度ぐらいはアドバイスをすることはあってもその後はその人の姿勢から助言をしなくなるものです。おそらく占星術でも他の分野(会社などの仕事を含む)でも同じだと思います。叡智を得る機会を自ら失わないように、私自身も気をつけているのでこれを書いています。

勉強は知識を増すだけでなく自分を鍛錬する機会でもあります。

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★☆★ 編集後記 ★☆★
・いつもスターメディア通信をお読み頂きありがとうございます。

この通信は発行し始めてから13年ほど経っています。初期の頃の読者の中にはすでに亡くなられた方々もいらっしゃいます。何年か前ですがある読者でお客様でもあった方は私に「さようなら」の言葉とある軽快な一言を残して旅立たれました。今でも時折思い出します。一期一会ですから、発行間隔は短くても丁寧に記事を書いていきたいと思います。

・今年も地域によっては雨が多いですが、外出時は十分お気を付けください。去年は干ばつに見舞われた方もいらっしゃいますが、適度に雨が降るなど状況が今年は良くなるようにと願っています。

・皆様、健やかにお過ごしください。
・これからもよろしくお願い致します。
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◆次号第55号は2014年8-9月頃にお届けする予定です。◆  それまでにメールが発行される場合は、臨時増刊号になります。
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スターメディア通信 2014.6.29.第54号
発行責任者 森谷リリ子
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