占星術以前の話かもしれません



これ、初級編Tの課題に出ている図の一つです。昼のチャートか夜のチャートかを聞いています。

しかし、間違える人がたいへん多いです。間違える人の8割ぐらいに共通しているのは、日本のあるサイトの情報を参照していたこと、あるいはそこの情報などで勉強していた人たちだということです。それは別にある意味私には無関係なことですが、ここでの私の目的は批判ではなくて、自分の目で見て、頭で考えて、より正しい古典占星術を学んで欲しいということをお伝えすることです。

この図で誤回答をして再提出になった際に、次の意見を出した人たちがいました。

@ 先生、ほら、ちゃんとよくこの図をみてください。太陽は第一ハウスの中にあります。ほら。気付いてください。
A この図のホロスコープは虚像で、実像は違うんです。太陽は第一ハウスの中で、夜のホロスコープです。
B レジオモンタナスはアラビアで考え出された四分円を使うのが特徴です。課題はレジオモンタナスなので、ここでは太陽は地平線の下にあります。

この類の意見を書いた人は数名を超えていました。

私が渡したテキストを読んでいないのでしょう。あるいは参考文献についても一冊も読んでいないのだと思います。占星術は活字から学び鑑定で使い確認し、再び活字で学び理解を深めるものですが、自分で学び確認する習慣がない場合は、古典占星術の習得は難しいと思います。簡単に入手できる情報を鵜呑みにするばかりだからです。学ぶ際は自分の思い込みの権威者に盲従せず、国際的に標準的な知識を学ぶために自分で確認する努力が必要です。

さて、@ABについて課題に差しさわりのない範囲で簡単にコメントします。

アセンダント(Asc)は、黄道と地平線の交点です。
上の図は、太陽が地平線の上にあることを表している図です。
太陽は12と書かれた領域にあります。それを正確に認知しましょう。
レジオモンタナス、プラシーダス、キャンパナスの違いはテキストに書いてありますが、アングルの決定方法はいずれも同じですから、四分円も同じです。(受講生は象限の定義を確認しましょう)。

ハウスの分割方法の定義と、天体がハウスカスプ5度前に位置したときの特性と占断での使用方法を混同してはなりません。この区別ができないと、占えません。少なくともアスペクト(初級編U)とシグニフィケーター(初級編U)の初歩的な基礎知識は理解できません。


私の講座は、ディプロマを授与するようなものではありません。占い師は実力をつけることが、独立して食べていく際の必須条件なので、できる占い師になっていただくためにも、本当に使う知識を各自のペースに併せて学んでいただきたく、私は適宜添削を通してアドバイスするものです。


2012年7月18日 新規

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